【2025/04/08投稿】
雪解けの季節にやや先行して、まぶたのかさかさ、ひりひり、かゆみで来院される患者さんが増えてきました。
化粧品や点眼薬などによるかぶれの可能性もありますが、思い当たることが無かったり、毎年同じような時期に繰り返していたりというのであれば、それは花粉皮膚炎かもしれません。
花粉皮膚炎とは、花粉が皮膚に接触することで生じる皮膚炎のことです。
顔(特に目回り)や首に表れやすく、一見じんましんのような腫れぼったい赤みや強いかゆみといった症状が出ます。
花粉症の有無にかかわらず発症し、もともとアトピーがある方の悪化因子としても多くみられます。
また、主に女性にみられることが多く、メイクやクレンジングでまぶたを触る機会が多いためと考えられています。
すでに症状が出ている場合はステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬内服などで治療をしていきますが、花粉が飛んでいる間はぶり返してしまうことが多いので、症状が落ち着いた後も対策をすることが大切です。
Point1)皮膚のバリア機能を低下させないようにしよう
・保湿力、保護力の高いクリームや軟膏で保湿する
・過剰な洗顔、クレンジングを避ける
Point2)花粉との接触をなるべく避けよう
・外出時は表面がつるつるとした上着をはおる(衣服への花粉付着を防ぐため)
・マスクや眼鏡、帽子やストールなどを使用する(花粉が直接皮膚に付着するのを防ぐため)
・帰宅後はすぐにシャワーを浴びる(頭や顔、首に付着している花粉を洗い流す)
症状が当てはまっているかも、という方は、早めに皮膚科を受診してくださいね。