医療・美容コラム

一般皮膚

皮膚がカサカサ…かゆくなってしまうその前にできること

空気も涼しくなって、すっかり秋めいてきましたね。

この時期に増えてくるのが、乾燥によるかゆみ。特に子供や高齢者の方に多いです。

夏に比べて湿度が下がってくるので、皮脂が出づらい腕やあしはカサカサしやすくなります。皮膚のバリア機能が低下している状態なので、ちょっとした刺激でも炎症が起きやすくなり、かゆみが出て、かいて、湿疹になり、治る前にかゆみが出て、かいて…を繰り返すことで、どんどん悪化していきます。そうなる前に、対策が必要です。

保湿の習慣をつけよう

特に入浴後は皮膚の水分が失われやすいので、保湿をするようにしましょう。可能なら、朝着替える前にも保湿ができるとGood。

少ない量をすりこむように塗るのではなく、ぺたぺたする(ティッシュが張り付く)くらいの量を塗り広げるイメージです。

保湿剤にはいろいろな種類がありますが、最近注目されているのがセラミド入りのもの。セラミドは皮膚の角質層の細胞間にあり、水分をキャッチしてうるおいを保ってくれる成分です。セラミドの量が少なくなると皮膚のバリア機能が低下してしまい、水分が失われたり、外からの刺激で炎症が起こりやすくなったりします。

当院では、医療専売のセラミド入り保湿剤も取り扱っています(※自由診療)。この時期顔やからだが乾燥しやすいという方におすすめです。

室内の湿度を調整しよう

この時期から室内の湿度が低くなりやすいです。暖房をつけ始めるとさらに乾燥します(我が家も冬は何もしていないと湿度が30%を切ってしまうこともあります)。

加湿器や濡れたバスタオルを数枚干すなどして、湿度を60%前後に調整してみましょう。

皮膚をこすらない、洗いすぎないようにしよう

体を洗う時、タオルやスポンジでごしごしこすってしまうと、皮膚がダメージを受けてよりカサカサしやすくなります。体は泡で優しくなでるように洗いましょう。また、人によっては洗浄力の強い石鹸やボディソープを使うことで皮脂が落ちすぎてしまい、乾燥しやすくなることがあります。乾燥が強い場合、洗浄力がマイルドなものを選びましょう。

湿疹ができてしまったら

かきむしって湿疹になってしまったら、それ以上かき広げないように気を付けましょう。

基本的には、ステロイド外用を使って湿疹の炎症をおさえ、皮膚の補修をしていく治療になります。かゆみが強い場合は、飲み薬を併用することもあります。広がってしまう前に、早めに受診してくださいね。