【2025/01/09投稿】
昔は「青春のシンボル」とも呼ばれていましたが、今やニキビは皮膚科で治すもの。
当院にも多くの方が学生のうちからニキビ治療の相談に来てくれています。また、大人でもコロナ渦でマスクを着用し始めたころからニキビができやすくなったという方も多いです。
そんな中、「ニキビ自体はできにくくなったけど、昔のニキビあとがなかなか消えません…」との相談もしばしば。
「ニキビあと」と一口に言っても、大きく分けて3つあります。いずれも保険治療での改善が難しいため、基本的には自由診療でのご案内になります。
赤みのあと(炎症後紅斑)
ニキビの炎症が間もない場合、ほわっと赤いあとが残ることがあります。
ニキビの炎症が奥に残っているもので、基本的には徐々に落ち着いてくるので、直近の炎症であれば様子をみてもらうこともありますが、何度も繰り返している、数か月たっても変わらない…という方も多いです。
ジェネシス(ロングパルスYAGレーザー)を継続することで、赤みの軽減が期待できます。
(※効果の出方には個人差があります)
茶色のあと(炎症後色素沈着)
炎症が終わった後の名残で、「やけどの後の茶色い色残し」と表現することが多いです。
炎症の程度が強かったり、長引いたりすると、最初赤みのあとだったところがだんだんと茶色くなっていきます。
炎症が落ち着いてから数か月以内のものであれば、擦らない&紫外線対策を徹底してもらって自然に消えていくのを待ってもらうことが多いですが、気になるという場合はハイドロキノンやトラネキサム酸の外用を使う場合もあります。
へこんだあと(クレーター:瘢痕)
強く長い炎症が皮膚の深いところまで及んだり、繰り返したりしていると、へこんだ傷のようなニキビあとになることがあります。これは、一度できてしまったきずあとが、元の皮膚に戻る前に工事をやめてしまったような状態です。なので、ダーマペンのような「工事を再開する」治療が勧められます。
クレーターの治療は、基本的に時間がかかります。1回で効果を実感するのは難しいため、まずは月1回くらいのペースで3~5回受けていただくことをおすすめします(※あくまでも目安であり、効果の出方には個人差があります)。
クレーターの種類や肌質によっては治りにくいものやダーマペン自体が勧められないものもありますので、まずは一度診察させていただければと思います。
できてしまったニキビあとの治療だけでなく、「ニキビあとをいかにできにくくするか」が重要です。ニキビが今もできやすいという方は、まずは保険治療でコントロールしていきましょう。